☆Shin&RATT




☆ 日米ギタリスト会談 湯浅 晋 インタビュー With Robbin & Warren


      今回はRATT初来日時にGのウォーレンとロビン(R・I・P)の
 2人に我らがShinさんがインタビューしたという
 1985年の貴重なインタビューをUP致します。

 "SHOUT!"ツアー時に行われたというこのインタビュー
  皆さん楽しんで下さいね!!



ラット・サウンドっていうのはかなりへヴィでハードだけど、そうでありながらポップにも仕上がっているよね。

ロビン・クロスビー(以下RC):そうだね。僕らはラット&ロール(RATT&ROLL)って呼んでる。

曲調はメジャーでありながらマイナーである・・・みたいなところが凄く面白いんだけど、
  そこらへんで何か気を使ってる部分は?


RC:理論的に正しいとか、そういうところは気にしない。ウォーレン僕が聴いてみていいサウンドならそれでいい。

今までナイト・レンジャーなんかのツイン・ギターバンドを聴いてたんだけど、
  ラットを聴いてみて、改めてハード・ロックの本当のカッコよさみたいなものを追求してるなって思ったんだ。

ウォーレン・デ・マルティーニ(以下WD):ナイト・レンジャーの2人は両極端っていう感じなんだけど、
   彼らと違って僕らは2人とも同じ様なものを聴いて育って後から別の方向に行ったね。

RC:そう、僕とウォーレンの奏法は違っている。僕らのサウンドを聴いてもらえば、どちらがソロをとっているかはっきり分かると思う。
   ナイト・レンジャーは何から何まで計算しているみたいなところがあるけど、ラットはもっとぶっつけ本番というか、
   もっとロックンロールっていうかね。そういうやり方が気に入っている。

曲作りの時とかどういうものにインスパイアされて作る?
  朝起きてその時の気分で曲が出来たとか、女性にインスパイアされたとか?

WD:よくある、一時的な感情とかね。

RC:僕らの曲は怒りなんだ。過去の経験とか今後起こりうる事だとか、
   あるいは全くの空想とか、とにかく自分の生活の中の感情などからきているね。

WD:それに僕達はスプリングスティーンやビリー・スクワイヤなどのソロ・アーティストのように
   自分1人で全部決めてから指示するみたいな方法はとらない。
   メンバー1人1人が自分のアイディアやヴィジョンを持ちよって曲を作るんだ。

RC:全部合わせて初めてラット・サウンドが出来上がる。


   持参した"ShinStar"を前にGuitar談義に盛り上がる3人。

曲作りからGスタイル〜機材、エフェクト関連等々の
興味深い内容が満載ですね。




楽器のことについて教えてもらえる?

RC:ウォーレンがシャーベル・ギターで僕はジャクソンを使ってる。

シャーベルは僕も1本持ってるよ。アラン・ホールズ・ワース・モデル。

WD:本当!?僕と同じだ。

ギターの改造とかは?

WD:ダン・アームストロングのPUを使ってる。アメリカ製のハンドメイドでとてもクリーンなサウンドが得られる。

JBは?

WD:うん。JBも使ってるよ。

RC:僕はセイモア・ダンカンのアラン・ホールズ・ワース・モデル。今は製造中止になっている。
   それからフロイド・ローズのトレモロ・アームを使ってるんだ。

WD:今回のツアーに持ってきた機材だけど、僕はレイニーのアンプ・へッドと、
   同じくレイニーのキャビネットにエレクトロヴォイスのスピーカーを入れてる。イギリス製のヤツなんだ。
   それから弦はアーニー・ボールの10のレギュラー・セットでステンレスのもの。ピックはスティールのもの。
   エフェクターはレキシコンの41と42で41はセパレーション用、42はエコー用に使ってるんだ。

エコーの使い分けは?

WD:エコーは主に2種類使っている。ショート・ディレイとソロの時に使うロング・エコー。350〜375m/s位。

RC:前のツアーでは、僕もウォーレンと同じシステムだったんだけど、
   セカンド・アルバムのレコーディングでマーシャルを使ってから、2人ともマーシャルのオールドを使うようになった。

トランスは使ってる?

WD:今は使っていない。今後、アンプのAC電源を安定させるために、セミコンのバリアックを使うかもしれないけどね。

ウォーレンはドリアン・スケールを多用して、ロビンはペンタトニックをよく使うんだけど、それは意識してる?

RC:もちろん。ウォーレンはテクニカルなプレイ、逆に僕はフィーリングでプレイしている。説明はむずかしいけどね。僕は早弾きはしないし・・・。

ブルースとクラッシックではどちらが好き?

WD:僕は何でも聴くし、何でも好きだよ。

RC:僕も何でも聴くね。デビット・ボウイからローリング・ストーンズetc・・・。2万人の観客を前に2時間もへヴィ・メタルを演奏した後で、
   ジューダス・プリーストを聴く気にはなれないだろう?それにへヴィ・メタルばかり聴いていると、逆に自分のプレイに出てしまうことがある。
   どこかでコピーしてしまうんだね。だから、普段はクラッシックからジャズまで何でも聴きまくるよ。

2人はギタリストとしてお互いをどう思ってる?

WD:ロビンは僕の1番好きなギタリストだよ。

RC:ウォーレンは12年位前から知っている。もう弟みたいなもんだね。ラットってのは、本当に気の合う仲間さ。
   誰がリーダーって訳じゃない。5人で1つなんだ。これこそ、ラットが持ってる1番の強味さ。

L.Aのバンドってみんな似てるでしょ?どれも同じに聴こえる。
  でもラットは違うね。僕もフィーリングがとても合うんだ。これからも続けていって欲しいな。


RC:その通り。ラットはL.Aメタル・バンドの1つじゃない。実際へヴィ・メタルバンドだとも思っていない。僕らはラット&ロールだよ。
   僕らはムーブメントの1部としての存在ではなく、あくまでもラットとして発展していきたい。他のバンドとは違うことをやりたいね。

では、最後にラットの今後は?

RC&WD:ラットはラットさ!

今日はどうもありがとう。

RC&WD:本当にありがとう。今日は楽しかったよ。


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